会社情報

あゆみ・沿革

  • 1946~1975
  • 1976~1996
  • 1997~現在
富士化学工業の夜明け(1946~1975)

戦後の傷跡が生々しく残る昭和21年10月10日。西田正義、安正は、深刻化する食糧難を解消するために、パン用イースト菌製造を主体とする新会社を富山県上市町の地に設立しました。しかし、思うように業績は上がらず、経営は悪化の一途。けれども、人々のためになるものを提供したいという夢は尽きることなく、昭和26年には、大戦時に陸軍薬剤官を務めていた石野誠三を迎え、胃病を治すための制酸剤の研究に着手しました。こうした努力が実り、昭和29年に「ノイシリン」開発に成功。副作用のない理想的な制酸剤として高く評価され、全国から脚光を浴びました。昭和39年には有機医薬品に進出し、「塩酸ピペサネート」の工業化に着手。無機医薬品製造と有機医薬品製造の二本柱によって、日本の医薬界に確固たる地位を築き、昭和44年には郷柿沢地区に事業拡大のための工場用敷地(31,702坪)を確保。品質向上、コスト低減、スピード化を実現しながら、富士化学工業は戦後から高度成長期へと続く激動の時代を歩みました。

西暦 富士化学工業のあゆみ
1946年 初代社長・西田正義、専務・西田安正、富山県上市町の地に会社を設立。
1951年 のちに、世界を代表する制酸剤となるノイシリンの研究を開始。
1954年 ノイシリンの製造承認許可を獲得し、量産開始。
1957年 米、英、独など6カ国にノイシリンの特許出願。
1960年 科学技術庁より科学技術功労賞を受賞。
1961年 通産大臣発明実施賞を受賞。
1962年 初代・正義に代わり、西田安正が社長に就任。
1965年 1号スプレードライヤー完成。
1966年 2号スプレードライヤー完成。有機薬品ピペサネルを量産化。
1969年 郷柿沢地区に31,702坪の工場用地を買収。
1973年 高松宮殿下奉迎し、工場を視察される。
1974年 郷柿沢工場に有機薬品工場第1棟、3号スプレードライヤー完成。
ノイシリンのパイオニアとして(1976~1996)

昭和48年のオイルショックから始まった大不況は、医薬品業界にも大きな痛手を与えました。富士化学工業も苦しい時代がしばらく続きました。しかし、昭和51年に独自の合成方法で国産化に成功した抗悪性腫瘍剤「ネベルクカプセル」を、当社初の製剤化商品として発売。医療の発展に貢献するとともに、業績は再び上昇の兆しをみせます。昭和52年、西田安正社長(当時)は、「独創的な医薬品で尊い人命を救うための新薬開発の体制を組み立て、未来に明るい希望の灯をともす」と述べ、最先端の合成設備を次々と導入。以後数年の間に革新的な技術向上を果たし、国内外の有力医薬メーカーのパートナーとして評価される位置づけとなりました。その後も、大型スプレードライヤーの導入により合理化を推進し、さらにオーファン薬分野に特化した研究開発を進めるなど、パイオニアとしての堅実かつ効果的な施策を実現。平成7年には西田光德が社長に就任し、製造・販売・品質保証までの新たな体制を築き上げてゆきました。

西暦 富士化学工業のあゆみ
1976年 ネベルクカプセル新発売。
1977年 郷柿沢工場に有機薬品工場第2棟完成。社長、科学技術庁藍綬褒章受賞。
1979年 郷柿沢工場に有機薬品の試作棟完成。
1980年 郷柿沢工場に4号スプレードライヤー完成。中部地方発明表彰、富山県知事賞受賞。
1981年 FDA工場査察第1回目受審。郷柿沢工場に5号スプレードライヤー完成。
1982年 郷柿沢工場に製剤工場、品質管理棟完成。
1983年 FTQCの導入。FDA工場査察第2回目受審。
1985年 郷柿沢工場に無機薬品試作棟完成。FDA工場査察第3回目受審。
1987年 郷柿沢工場に有機第3棟完成。
1989年 製剤研究棟完成。
FDA工場査察第4回目受審。
1990年 郷柿沢工場に有機第4棟完成。アンガスト発売。
1991年 オルダミン発売。社長、勲四等旭日綬褒章授賞。
1994年 アスタカロテン社(現在のBioReal Sweeden)が世界初のヘマトコッカス藻の工業的屋内タンク培養に成功
1995年 西田安正、会長に就任。西田光德、社長に就任。
FDA工場査察第5回目受審。
1996年 郷柿沢工場に有機精製棟、第三無機工場完成。
未来科学への挑戦(1997年~現在)

1998年の有機スプレードライヤー設備の完成をはじめ、水添設備や低温設備といったユニークで高度な設備を導入いたしました。これらは、今まで富士化学工業で培ったユーザーのニーズを的確に分析し、必要性を検討した結果です。これで、高度でより必要性の高い治療薬の開発を支援することが可能になりました。また、今後いっそう進む高齢化に備えて、疾病の治療だけでなく代替医療という概念にたって、健康を守ることを念頭においた商品の開発に注力しております。アスタキサンチンやトコトリエノールはその意味で,これからますます注目される商品になるでしょう。富士化学工業は常に現状に満足することなく、世の中が求めるものをいち早く察知し、困難な研究に挑戦して有用な商品開発に取り組んでいきます。

西暦 富士化学工業のあゆみ
1998年 郷柿沢工場有機SD棟完成
トコトリエノールの粉末化実験に着手、特許出願
1999年 FDA工場査察第6回目受審
ハワイ・マウイ島にMicro Gaia Inc.(現在のBioReal)を設立
2000年 水添・低温反応設備完成
アスタリールオイル(ヘマトコッカス藻抽出色素)およびトコトリールオイル(トコトリエノール)を発売開始
子会社株式会社ナチュリル設立
2001年 郷柿沢無機工場調合室のGMP対策工事完成
2004年 FDA工場査察第7回目受審
2005年 本社守衛所新築
2006年 郷柿沢工場 工場管理棟完成
創立60周年記念式典
2010年 アスタリールが米国FDAよりGRASの認証を取得
アスタリールが2009年度フロスト&サリバン賞(健康補助食品原料部門)を受賞
2012年 4月1日、アスタキサンチン事業のブランド統一と社名変更を実施。
社名は国内、海外とも「アスタリール(AstaReal)」に
2016年 創立70周年記念式典
2019年 新社長就任 西田洋
2019年 スクラルファート事業承継